ハイドロベーンの特徴

遠洋航海にハイドロベーンが欠かせない理由

全タイプのヨットに設置可能

他の多くのウィンドベーンと違い、ハイドロベーンはどんなタイプの艇にも設置できます。多様な設置例の写真ギャラリーを英語版ウェブサイトでご覧いただけます。

ハイドロベーンを搭載したクルーザーの例

トランサムの形状を問いません。(標準型、垂直型、リバース型、ステップ付、格納型パネル/ステップ付、ダブルエンダーなど)

ハイドロベーンを搭載したマルチハル艇

マルチハル艇(カタマラン、トリマラン)、センターコックピット艇、油圧式操舵システム艇にも取り付けられます。

ハイドロベーンを搭載したクルーザーの例

ディンギー用ダビットやアーチ、レーダーマストなど空中に障害物がある場合でも設置可能です。

排水量上限

ハイドロベーン設置を制限する唯一の条件は、艇の排水量です。通常は25トンまで問題なく機能します。(一般のサーボ・ペンデュラム型はおよそ20トンまで)

左右にずらして設置可能

サーボ・ペンデュラム式のウィンドベーンは、スターンのほぼセンターライン上に取り付けなければなりませんが、ハイドロベーンは機能を全く損なうことなく左右にずらして設置できます。実際、最近のクルージングヨットは後部にステップやプラットフォームを持つタイプが多いため、左右にずらして設置するケースが約4分の3を占めます。

さまざまな位置に搭載されるハイドロベーンの写真
オートパイロット

緊急時の非常用操舵装置になる

以下のような事故が起きると、メインステアリング系による操舵が不可能になります。

  • 浮遊物との衝突によるラダーの損傷
  • ラダーポストの金属腐食によるラダーの紛失
  • コードラントの不具合
  • ステアリングケーブルの破損
  • 油圧式操舵システムの故障

こうした事故がおきるのはたいてい悪天候時ですから、たとえ非常用のティラーやスペアのケーブルがあっても、そうしたコンディション下での修理はほぼ不可能でしょう。そんなときでも、独立したラダーを持つハイドロベーンがあれば、いつでもバックアップの操舵装置として使用できます。

どんな風況でも機能を発揮

ハイドロベーンを搭載したクルーザーを望む

ハイドロベーンは完全なダウンウィンドからクローズ・リーチまで、どんな風向きでも効果的かつスムースに操舵できます。また、他の多くのウィンドベーンと異なり、わずかな風でも機能します。もちろん強風でも問題ありません(風速70ノット以上で問題なく使用できたという報告もあります)。

ハイドロベーン搭載のクルーザーの中から背後の海を見た写真

悪天候時は、以下の方法で風力に対するベーンの感度とパワーを調節できます。

  1. レシオ・コントロールでラダーの可動域を調整(3段階で調節可能)
  2. ベーンの傾きの調整(メインセイルをリーフするのと同様に、ベーンを後傾させて風力に対する感度を下げます)

操作が簡単

ハイドロベーンの操作はとてもシンプル。サーボ・ペンデュラム式ウィンドベーンと異なり、艇のメインステアリング系と連係する必要がないので、すぐに使用開始できます。リモート操作用ロープを取り付ければ、コックピットを離れずに風況に応じたベーン角度の調整ができます。

操作の実演動画

クルーザーの中からハイドロベーンの赤いベーンと背後の海を眺める
静かに夕焼けの海を走るハイドロベーン搭載のクルーザー

安定したなめらかな艇の動き

ハイドロベーンで操舵中はメインラダーは固定しておくので、艇の安定性が増し、船首揺れが抑えられます。結果として、サーボ・ペンデュラム式ウィンドベーンやオートパイロット使用時と比べて揺れが少なく、艇の動きがなめらかで自然になり、快適なクルージングができます。

ハイドロベーンの歴史